とある伝説VII 日記

なんとなく魚を釣りに行った。たぶんデシロッパもいるだろうと思って、すこし遠出をして海まで行った。田んぼの横を通ったときに、「おはようございます」とか声をかけられたが、さほど早くもない。
意外なことに、今日は私一人だった。退屈だが引き返すのも面倒なので、そのまま釣ることにした。タイを釣ろうとしてエビを持っていったのだが、そもそもあそこにタイがいるのかも知らない。一時間ほど釣り糸をたらしていたが何もつれる気配がなかったので帰ろうとしたところ、そもそも釣り糸が水に入っていなかったのに気づいた。高いところから釣っていたので届かなかったのだろう。うむ、今思い出しても恥ずかしい。嫌になりそうだ。誰か見ていたらどうしようか。
帰りにデシロッパに会ったので、「今度から海で釣る時はあの崖がいいよ」と言ってやった。単純な奴だから信じ込むだろう。うん、楽しみだ。誰か他に騙されそうな奴はいないだろうかと思ったが、デシロッパほど単純な知り合いはいない。
家に帰るとすっかり日が暮れていたので、一人しりとりをしながら寝た。たぶん明日もこんな生活だろう。嬉しいことに、明日も暇だ。誰かの家に遊びに行ってやろうかな。

絶対に理解されない自信がある。