日記じゃない

十月だったかに、地震速報なるものがスタートするらしい。仕組みの説明を聞くと、P波だとかS波だとか、何やら科学ぽい単語が並んでいるが、騙されてはいけない。じつは日本のとある場所に、霊能者たちが多数集められていて、だいたい三交代制くらいでずっと地震の予兆を探しているのだ。地震の予兆を感じたら、即座に手を挙げて、これもまた三交代制くらいで霊能者たちを監視している係員に知らせる。その場にいる霊能者たちのまぁ二割くらいが手を挙げたら、速報を出す、というぐあいである。
手を挙げる霊能者の分布から地震の規模や場所を特定する作業には、民主主義の観点から合議制が採用されている。将来的にはコップの水にお伺いを立てる方式への移行が検討されている、という噂もあるが、それはまた別の話である。