とある伝説LXII

「犬も歩けば棒に当たる」
「棒に当たらない犬は歩いていない」
「じゃああれはどういうことなんだ」
「考えられる可能性としては」
「あれは犬ではない」
「あれは棒ではない」
「実は当たっている」
「実は歩いている」
「犬が歩いても棒に当たるとは限らない」
「考えられない可能性としては」
「考えられない」
「考える事ができない」
「考え得ないものについては」
「沈黙せざるを得ない」
「ふん、くだらない」
「ところで」
「いったい何人いるんだ」